購入して間もない私物のノートPCに深めのキズがつき、ちょっと凹み気味です… 前評判通りでした、といえばそれまでなのですが、現行Let’s Note、恐るべしです(反対の意味で)。

先日、後処理キネマティック処理をされていた方からご相談をいただき、『QZSSを解析に使うとFIX率が悲劇的なことになる。もしやQZSSは解析の邪魔をしているのでは?』という話になりました。あくまで知識や技術に乏しい弊職の見解で、「疑惑というよりは、それは経験的に真実ですよ。試しに、彼らを解析からは除外すべきですよ」という助言をしたところです。

で、ふと思ったわけですよ。UBXのM8Tでは、GPS + GLO + Galileo + SBAS + QZSSを総動員してRTKLIBを使ってRTKをするというのがシャレオツとのことですが。QZSSの有無で、やっぱりFIX率に違いがあるんですか?ってことを…

(゜_゜>)うーん…

ということで、車にTW2710+やスプリッタ(←安いスプリッタの意)で、M8PとM8Tを受信してみます。M8Pはラズパイを使って、UBXの計算エンジンを使ったRTK、M8TはWindowsに繋いでRTKLIBで、基準局は弊社のものを使用。

北東→南→折り返して北進→西へ移動しています。

まずはM8P。GPS+GLOです。基準局側の問題もあってFloatが多めです。北緯43.09度あたりで高速の高架があったため、せっかくFixしていたのがLostしてしまいます。復帰には多少もたつきましたが、5分ほど走っている間にFix。

さて、問題のQZSSありM8Tの場合。GPS+GLO+Galileo+QZSS+SBAS。高架を潜った後のデータしか保存されていませんでしたが、ここに至る間もほとんどFloat状態。なんで?

 

QZSSのありナシでStaticな測定を、最西端の地に車を停車させ計測してみました。この間、M8Pは常にFix。

上の図はQZSSあり、下がQZSSなし。衛星配置が完全に一致しているわけではない(計測した時間に1分程度のズレがある)ので、QZSSだけがノイズだとは言えない状況ではあります(←そこに余地を残すのは武士の情けです)。Fix率をみれば、どういうことかは一目瞭然です。


 

ということで、結論です。

M8Pのファームウェアの改良で期待したいところは、世間のM8P+RTKLIBのヘビーユーザーでは”QZSS対応”を切望されているようですが、弊職はGalileoやSBASを計算に使えるようにして欲しいってことです。よろしくお願いします。

(^人^) ♪

本州では『BeiDouは(゚д゚)ウマーな衛星だぉ』っていうことで積極的にM8Pで使われているようですが、江別近郊では、弊職の経験上Fixしない魔の時間帯が1日に複数あったり、GLOとの有意差があまり感じられないことが多いです。BeiDouにしてもQZSSにしても、衛星軌道やらが関係しているんでしょうかねぇ。QZSSの補正信号(?)を受けられない地域が西日本でどうとかっていう記事を読んだ記憶がありますが、やっぱりビル街な関東圏でしか使えない代物って理解でよろしいんでしょうか。なんか、それすら怪しいですが、たしかそろそろサービス開始なんですよね?

…こんなデータを載せたりしていると、後ろからパイを投げつけられそうです。が、こういう結果になったのですから、仕方ないです。