小職の「薄っぺらい検証と評価」です。普通に使う分には、費用対効果とか諸々コミコミだとSAM-M8Qの圧勝ですよ、っていう話です。

SAM-M8Qの載った受信機。ピンアサインが不明でしたが、販売元に連絡をして注文番号を伝えたところ、後日回答を頂きました。どうしてピンアサインを載せていないのかは不明ですが、何かしらの大人の事情があるのかもしれません。ピンアサインがわかったので、いつものケーブル作成です。大元は6芯ですが、今回はそのなかでVCC、Tx、Rx、GNDの4線のみ使います。ちなみに表面実装なので裏側はまっ平のツルツル、両面テープでペタペタできちゃうよぉ、なんていうことが販売元のウリみたいですが、最終的にはいつものごとく、熱収縮チューブで覆いました。(下記のテストについては、チューブでコーティングする前に行ったものですが)

ダッシュボードに張り付けた”滑り止め”に受信機をぺったん。TeraTermでログをとります。先日のエントリーでのMAX-M8Qは、この状態でGNSSを捉えられなかったのですが、SAM-M8QはOKです。(*ちなみに、後述の通りですが、MAX-M8Q受信機でも、精度はどうあれ、この位置で測位はできました)


 

【SAM-M8Q】

出張で札幌に来ていた友人のお見送りを兼ねて、CTSまでの道すがら、データを取りました。

R274を走ってる途中からCTSまで、どうしてかSingleのままです。

このあたりで前を走っていた大型の箱車に追いついたから? こんなバカな(笑) 

とはいえ、Google MAP上では路外逸脱などはなさそうです。うーん、でも、どうして復帰しないんでしょうか。

CTSに到着。国際線T付近に駐車しましたが、停めた直後にDGNSSに(笑)

1時間くらい駐車してましたが、その間はばらついてはいるものの、DGNSSのまま。うん、確かに、この位置に駐車してました。

帰り道は、CTS誘導路下のトンネル以外はずーっとDGNSS。ゴール地点は野幌運動公園駐車場です。道道に入るところ、道なき道を進んできた感じが漂っていますが、GPSデータが正解です。建物の位置関係などは合っているのですが、なぜかMAP側に道路が書かれていません。葉が落ちた街路樹の下を走るルートですが、特段影響もなく、最後の最後までDGNSSとして職務を全うしてくれました。


 

【MAX-M8Q】

これに対して、購入後のテスト段階から怪しさ全開のMAXちゃん(ダジャレか!?)。

外壁工事の足場がようやく撤去されたため、窓側に置いても何かしらの信号を受けられるようにはなりました。アンテナがコンパクトになると、こういう足場のような金属体の影響は大きいようですね。(ちなみに、先日のエントリーの通り、アンテナ実装済みNEO-M8Tはあっさり受信&なぜかDGNSS測位ができました)

データロガーにRaspberry Pi Zeroを使った以外はほぼ同じ条件で、アクセスサッポロまでの道中、テストしてみました。

弊社近くの高速PAで食料を調達し、いざ出発です。復路のデータも一緒に表示されてしまっていますが、アクセスサッポロは画面左下方面です。順調にデータが取れているなぁ、なんて感心したのも束の間…

江別・札幌の市境あたりから挙動が怪しくなり…。ちょくちょくお世話になっている札幌東税務署を越えたあたりからはDGNSSではなくなってしまいます。

アクセスサッポロに駐車中もログは取り続けたのですが、結局札幌市内では復帰しませんでした。たまたまなのかもしれませんが、江別市内に帰ってくると、DGNSSに復帰するという…なぜ?


 

国内の代理店ではMAX-M8Qモジュール単体の取り扱いを中止しているところもあるよう。小職の今回のケースに限定すると、受信機の価格が倍くらいするのに、あまりいい仕事はしてくれないなぁ、しかも地元でしか使えていない(笑)、そんな印象です。設計思想が違うので単純に上位機種という判断・位置づけしてはいけないのでしょうが、このままではMAXちゃんには「上位機種なのにインサイド弁慶でデキナイ子」というレッテルが…。

少なくとも、SAM-M8QはBeiDou非対応なだけ(特に支障なさそう)で、小さくて使いやすい、ということはよくわかりました。