忖度(そんたく)!

手元に置いてある辞書によると「他人の気持ちをおしはかること。推察。(旺文社国語辞典 第8版)」とのこと。鳥取出張で頻繁に登場して、盛り上がったキーワードでもあります。本来はネガティブな言葉ではないものの、「お殿様のご意向」という言葉とセットになることで絶大なパワー&インパクトが付与されました。言葉は、生き物ですね。

そんな楽しい出張から北海道に帰ってきたのですが、外は寒いし、風邪のせいで全く声が出ないし、引きこもるしか他に方法はありません。溜まりに溜まった経費処理などの事務仕事にもほとほと疲れてしまったので、本当はお正月のネタとして温存しておくつもりだったAIスピーカーキットを開封してみることにしました。

AIY Voice Kitという代物です。元々はMagPiマガジンの付録になっていたものだったようですが、秋ごろから日本でもキットを販売、流通しはじめたそうです。GoogleさんのAIスピーカーの基本的な部分を味わえる、みたいなことをどこかで見聞きしましたが、大元に触れていないので、どうなのかはわかりません。ただ、スマホみたいに「おーけー、ぐーぐるっ!」をトリガーにしてアレコレ呟くと、ぐーぐる先生が忖度してくれる仕様には違いないとのこと。

開封すると、組み立て方&魔改造虎の巻のような冊子(結構分厚い)が目に留まります。もちろん全編英文ですが、英語アレルギーの弊職でも余裕で読める程度のものです。ハードとソフトのセットアップ方法や、Lチカ、サーボ、DCモーター制御に関するサンプルが載っています。読み物としても結構面白いです。

これがキモの部分、Voice HATです。4ピン・5ピンのコネクタにはスピーカーやマイクを繋げます。なにやら色々盛沢山な感じで、UARTやI2Cはじめモータードライバ×4、サーボ×5、スピーカー追加などなど、思いつくところは揃っているみたいですね。

マイク。奥に見えるのがスピーカー(モノラル)とLED内蔵スイッチ。

虎の巻に倣ってあれこれセットアップ。Voice KitにはRaspberry Piは同封されていません。セットで買うなりして用意が必要です。Raspberry Pi 2 / 3 / Zero系(GPIOはんだ付け必須)でいけるようですが、Zero系だと一部の機能が使えないそうですし、そもそも段ボールケースは2 / 3を想定しているので、よほどのことがない限り、3を使えばよろしいかと。また、スピーカーをHATに接続する際は、プラスのねじ回しが必要です。ご用意ください。

段ボールを指示通りに折り進めていくと、それぞれパーツが収まっていきます。マイクは両面テープで止めています。Voice Kitには入っていないので、自分で用意しなければなりません。

段ボールなので見た目はアレな感じですが、特に苦戦するような箇所もなく、組み立て完了です。USBやHDMIなどのI/Oには、この状態でもアクセス可能です。


灯を入れるのは、もうちょっと体調が良くなってからにしようかと思います。そんなわけで、今回のエントリーは”Part 1″としています。ASUSのTinkerもそうですが、Part1で足踏みしているネタを量産しないように、レポート作成は頑張ります(^o^;)

また、この子に名前を付けてあげようと思いまして、『それいけ!ソンタック!』と命名した次第です。機能試作・評価を進めるにあたり、「あれこれテストするまえに、まずは名前をつけてあげよう」という、鳥取大学の森本研究室の流儀みたいなものを真似てみました。(笑)